先週末は、一度落ち着いた熱がふたたびじわじわと上がり始めてしまいました。一晩中体温を測り、変化を注意して見ていましたが下がる気配がないためERに行きそのまま入院することになりました。

前回の入院時と同様にERでは血液と尿の検査、レントゲン、点滴、先生方の問診の後に病棟に移動しました。発熱の原因は尿路感染がぶり返した可能性が最も高いということで、抗生物質の点滴が始まりました。今回の発熱は前回よりも長く続き、上がったり下がったりを繰り返しました。解熱剤も効いたり効かなかったりで、熱が下がっている時は七海は機嫌も良く普段と同じように遊ぶのですが、熱が上がるとかなり辛そうにぐずり前回よりも長引くため私達も心配しました。体温は月曜日の夕方頃から平熱に落ち着くようになりました。

火曜日は引き続き抗生物質の点滴を行い、経過を診ていただきました。火曜日深夜から水曜日の明け方にかけてマイアミに台風が最接近したため病院は物々しい雰囲気に包まれました。月曜日の午前中には病院中の窓にシャッターが下ろされ、火曜日の昼には看護師さん達も非常時対応で泊まり込みの用意をして病院に集まってきました。患者さんたちも台風で足止めされる前に入院するために受付窓口が大混雑していました。ローカルテレビ局や行政(マイアミデイド郡)のWebサイトもリアルタイムで台風情報と非常時情報(公共交通機関、道路や学校の閉鎖状況など)を公開していました。私達が目にしたのはごく一部ですが、地域全体が災害に対する危機管理意識が高い印象を受けました。
私達もこちらでお世話になっている方達に台風の被害や準備するべき物について教えていただいていたため、普段から非常用の水や食料などの備えはしていましたが、今回は規模が小さかったことと、入院していたこともあり特に影響はありませんでした。過去の大規模なハリケーンによる被害をお聞きすると、電気や水道の復旧に数週間かかったこともあるとのことで、冷蔵が必要な薬の保管や衛生面に注意する必要があることを考えると、大きなハリケーンが来ない事を強く願わずにはいられません。

七海の状態は火曜日の経過が良好だったため、水曜日に退院することができました。翌日は外来で血液検査を受けた後、処置室で月に一度受ける2種類の抗生物質の点滴を受けました。採血は今回も比較的早く血管が見つかりほっとしましたが、点滴のライン確保がなかなか上手く行かず大変でした。血液検査の結果は腎機能数値については移植以来正常値が続いており、今まで見た事がない良い結果が続いていることにとても喜んでいます。ドナーとなって下さったお子さんとご家族、日米の医療関係者の皆様、応援して下さっている皆様にあらためてお礼を申し上げます。

中山明・美紀子