再移植を受けることができたのは、前回の手術と同様に尊い命の贈り物を私達に与えて下さったドナーの方とそのご家族がいらっしゃったからです。ドナーとなってくださったお子さんとご家族には、言葉では言い表せないくらいに感謝しております。
そして、前回の手術でドナーとなってくださったお子さんとそのご家族にはご意志に沿うことができなかったことを本当に申し訳なく感じています。先生方が最善を尽くしてくださり、七海も頑張っていただけにとても残念です。また、再び移植を受ける機会を与えて下さった皆様に心よりお礼を申し上げます。ご心配をお掛けして申し訳ありません。

前回移植させていただいた腎臓の機能回復を昨日まで待っていましたが、超音波検査では血流は回復し良好なものの、血液検査の数値が一向に改善していませんでした。そのため、機能の回復が見込めない可能性があり、七海が再移植を受ける可能性があったため移植待機者のリストに載っていました。

そしてドナーの方が現れたため、急遽、移植させていただいた腎臓の状態を精密検査し、再移植が必要かどうかの判断が行われました。検査の結果、血流は良いものの変色が見られ状態が思わしくないことがわかりました。腎臓から細胞を採取して行われた生検の結果でも細胞の状態が悪く、再移植を行うことが良いと判断が下され、急遽再移植が決定しました。再移植となったことは私達夫婦にとって非常にショックでしたが、加藤先生を始めとする大勢の先生方と看護師の皆様が七海にとって最も安全で良い状態を常に考えてくださっていますので、あとは移植させていただいた腎臓と七海自身の力を信じて待ちたいと思います。

手術直後の状態は前回よりも良く、尿もすでにしっかりと出ているとのことです。また術後の七海自身の状態は全て良好とのことです。今後も前回と同様に移植された腎臓の状態と機能回復の経過を詳しく診ていだだくことになります。また、拒絶反応や感染症など様々な問題に加藤先生を始めとする病院関係者の皆様のお力を借りて乗り切っていきたいと思います。
そして何よりも、ドナーの方とそのご家族のご意思に恥じぬよう娘と共に精一杯頑張ります。

中山明・美紀子