火曜日の夕方に加藤先生から「月曜日の採血結果で肝臓の数値が再び悪化しているので詳しく検査します」とのお電話をいただき、水曜日から金曜日の夕方まで検査のために入院しました。値がようやく正常に戻った矢先のことで、妻も私もかなりショックで言葉を失ってしまいました。

肝臓の数値が極端に悪化するのは今回が2度目で前回の値(SGOT:1206、SGPT:1522)程ではないものの明らかに異常なため生検で詳しく確認することになりました。入院してすぐに加藤先生が診察してくださり、下痢と嘔吐は先週からまだ続いているものの少しずつ良くなってきていて、本人の機嫌も良いので「元気ですね。抗生物質の影響だとは思うけれど、2度も異常値が出ているので万全を期すために確認します」と仰ってくださり少し安心しました。

生検は肝臓に針を刺して組織を採取する方法です。不安が顔に表れていたのか、七海の様子を診にきてくださった深澤先生が「生検は小児移植外科ではごく日常的に行われているルーティンワークなので心配しなくていいですよ」と仰ってくださいました。初日は翌日の検査に備えて夜中の0:00からNPO(食事制限、語源はラテン語のようです)となり点滴を行いました。点滴のラインはIVナース(採血やIV専門の看護師)さんが短時間でとってくださいました。最近は少しの採血ですら血管がなかなか見付からず七海にとってとても負担なのでほっとしました。

2日目は朝から超音波検査室で肝臓の血流を検査しました。超音波の結果は前回と同様に特に問題ありませんでした。その後しばらくしてから特別処置室で生検を行いました。生検は10分程で終わり七海の麻酔もすぐに覚めました。生検で針を刺したので、なるべく肝臓に負担がかからないように仰向けで安静にさせたい私達の思いとはうらはらに、麻酔から覚めた七海はご機嫌で元気良く足をばたつかせたり寝返りしたりしようとして私達を慌てさせました。

翌日は加藤先生に回診していただき、入院後の血液検査結果が改善してきていることと、生検の結果が出るまでに時間がかかるので他の病気の感染を避ける為に退院して自宅で結果を待つことになりました。入院中に七海の下痢と嘔吐はかなりおさまってきました。本人の機嫌もよく、検査結果に問題がないことを願っています。

ジャクソン記念病院の病室にて


中山明・美紀子