たくさんのお祝いのお言葉ありがとうございます。

更新が遅くなりまして大変申し訳ありません。8月10日の夜遅くに七海が急に熱を出したため急遽ERに連れて行き、そのまま入院していました。発熱以外にも、検査中に経過観察が必要な症状が見付かったため入院期間が長くなってしまいましたが、本日(現地時間8月17日)無事に退院することができました。

ERではERの先生と、小児移植外科病棟(PTSU)から来てくださったジョランダ先生の診察後、血液と尿の採取、点滴を受けました。つたない英語で行き違いがあると大変な事になりかねないため、深夜でしたが医療通訳の平木さんに来ていただき、受診手続きや先生方とのやり取りをしていただきました。

翌早朝にはPTSUに入院し、抗生物質の点滴が始まりました。朝には小児移植外科、腎臓内科、泌尿器科の先生方がそれぞれ診察や検査を行ってくださいました。熱は38度から39度後半が続き、40度を越えることもありましたがぐったりする娘を前に私達はなすすべもなく、ただ声を掛けて撫でてあげながら抗生物質と解熱剤が効いてくるのを待つしかありませんでした。

その後、移植後に尿管が狭くなることを防ぐためにしばらくの間入れるステントが、尿路感染の原因になりやすいため、尿管の状態を確認して可能であれば取り出すことになりました。夕方から始まった内視鏡による手術は1時間程で終わりました。回復室に面会に行くと七海は麻酔がほぼ覚めていて人工呼吸器も外されていました。執刀してくださった泌尿器科の先生は「尿管の状態は良いためステントは取りました。内側から見た移植の状態は全てすばらしい状態でした」と説明してくださいました。七海は麻酔が切れるまでの間ぐずっていましたが、ICUに移るころには熱も下がり元気を取り戻してきました。感染症で高熱が続いたこともあり、その晩はICUで経過を診ていただくことになりました。

翌日はICUから状態が安定している子供達が入るMSCという病室に一旦移りましたが、七海は熱もなくすっかり元気になっていたため、午後にはPTSUに戻ることができました。熱は下がりましたが、感染症が治った訳ではないため抗生物質の点滴は続けられました。PTSUに戻ってすぐに、入院時に中止になったミルクが再開になり、少量から始めて量は問題なく増やして行くことができました。ミルクを入院前と同じ量まで問題なく戻せれば退院できるはずでしたが、超音波検査で腎盂と腎臓につながる尿管が少し大きくなっていることが分り、水腎症の可能性があったため経過観察を数日行うことになりました。

PTSUでの入院生活は、先日までと同様に私達の2交代で看護をしました。抗生物質以外の投薬の種類に大きな違いはないため特に戸惑う事もなく順調に看護をすることができました。尿量が急激に減ると腎臓に負担がかかり危険なため1時間毎に尿量の確認をしましたが、幸い眠り始めの数時間は量が減るものの、それ以外は比較的安定していました。腎盂と尿管が大きくなっている原因と、短期間に拡大するかどうかを確認するために頻繁に超音波検査を行い数日間経過を診ていただきましが短期間での変化はないことが分り、今後は定期的に外来で検査をしていただくことになりました。

今回の件は退院した直後のことで、退院で少しほっとしていた私達はかなり慌て心配しましたが、感染症については早期に適切な処置をしていただいたお陰で順調に回復することができました。腎盂の拡大についても大きな問題はなさそうなのでひとまず安心しました。まだまだ大小様々な困難があるとは思いますが、先生方のお力をお借りして頑張りたいと思います。

中山明・美紀子