ミルクは、前回飲んだ量と七海の様子を伺いつつ、短いときで1時間、長いときで3時間程度の間隔で少しでも多く飲ませるようにしています。10日位前から頻繁にミルクを吐いていたので、吐いたらすぐに体の向きを変えて気道を確保できるようにミルクを飲んでから2時間程は横で七海の様子を見ていましたがここ数日、飲んだミルクを吐くことが殆どなくなりました。


吐かなくなった一方で、今度はミルクをあまり飲まなくなってしまいました。離乳食に追加されたアップルソースは食べるのでミルクに飽きてしまったのかもしれません。これには先生方も苦笑いされていました。少し飲むと止めてしまい、もっと飲ませようとすると「おえっ」っと吐きそうになります。飲んだミルクを吐き出されては困るので無理に飲ませることも出来ず、このままでは脱水になるので昨夜から、鼻から胃までフィーディングチューブと言う細いチューブを入れてポンプでミルクを胃に直接入るようになりました。量は徐々に増やしていき最終的には一時間あたり30ccになります。日本でも覚醒し始めた際に同じ方法が使われましたが、今回はミルクの量が圧倒的に多いのでしばらくは嘔吐などに注意して見ていようと思います。

昼間は3時間おきに90ccを与えていますが当然飲みきらないので、残したミルクはフィーディングチューブから胃に直接入れるようになりました。看護師さんから方法を教わり、慣れない手つきでフィーディングチューブ経由でミルクを飲ませています。フィーディングチューブで補助的にミルクを飲ませ始めたので脱水になる心配はなくなりました。脱水をきっかけに体調が崩れることを心配していたのでひとまず安心しました。

以前からのご報告の通り、腎機能の数値は正常ではないものの急激に悪化する様子はなく、体調も去年末の状態に比べて奇跡的に回復したため、現在まで血液透析をおこなう状態にはなっていません。生存の可能性は1%もないと宣告された今日、2月末をこのような形で迎えることができるとは想像もできませんでした。あのときの絶望的な気持ちを思い出すとこの状況は本当に信じられません。このまま移植まで体調を保ってくれることを切に願っています。


ジャクソン記念病院の病室にて


中山明・美紀子